「庵野秀明の世界」トークショーレポート2回目 「電柱は積極的に残すべきだ」「特撮もやりたい」

東京国際映画祭の特集上映「庵野秀明の世界」10月25日庵野監督トークショーに行ってきました。
2回目のトークショーは実写映画「式日」後という事で、過去の実写作品について氷川竜介さんとの対談形式で語られました。
以下、ざっくりと覚え書き。
エヴァ旧劇場版の実写パートについて
「僕自身が出来るアニメの表現をやり尽くしてしまった」
「アニメで出来ない表現を入れるとしたら実写しか無かった」
「ネットの書き込みは友人が考えたもの」
「あの悪口はよくもまあという位、上手く書かれた」
ラブ&ポップについて
エヴァ旧劇実写パートのメイキング撮影時に家庭用カメラで映画が撮れるのでは?と気付いたのがラブ&ポップ企画の始まり。
旧劇と同時進行で予算500万位でやるつもりが、最終的に1億くらい集まって「エヴァ効果」を実感した。
式日について
元々は樋口真嗣監督と特撮をやる予定で徳間さんから予算をもらった。
(式日はジブリの実写レーベル[スタジオカジノ]作品)
特撮企画は「僕の力不足でなかなか実現しなかった」
当時読んだ藤谷文子の原作小説を映像化する事にした。
この内容の映画は絶対に予算回収が出来ない事を徳間さんに再確認。
1000人いても数人・0.1%の人にしか分からない、その人の心に一生残るような作品にしたいと思った。
【バスタブの中で彼女が寝ているシーンについて】
氷川「子宮の中のようなイメージに見えるのは」
庵野「出来上がってからエヴァ24話のアスカのシーンと言われ、一緒だ!と気付いた」
庵野「自分の引き出しのなさが少しショックでした」
電柱が好きな理由について
「電柱には必要な物しかついていない 機能美」
【政府が進める無電柱化について】
「やめてくれといったが、僕が言ったくらいでは止まらない」
「電柱が無くなったら東京は何の魅力も無くなる まるで分かっていない!」
「電柱は積極的に残すべきだ 無くすなら文化遺産として残すか、電柱博物館を作って欲しい」
「今のとろこはマスコミの皆さんも使って下さい」
【さらに電柱トーク】
庵野「同じ電柱はないんですよね CGでコピペしても違和感がある ナナメになっているのもいい」
氷川「エヴァ以降、電柱を描くアニメ作品も増えているが 垂直な電柱が多いですね」
庵野「電柱に対して愛情が足りない 表層だけ真似ても魂が入らない」
今後の実写作品について
庵野「特撮はまたお金をかけてやってみたい」
氷川「オリジナルでやってほしいと私的には期待しています」
庵野「オリジナルモノも企画は考えているがなかなか実現しない」
庵野「頑張ります」
実際のトークショーは約1時間もあり、技術的な細かい話も満載でした。
以下、各サイトの第ニ回トークショー記事をまとめます。(新着記事追加します)
庵野秀明、『風立ちぬ』の声優オファーを受けた理由に岩井俊二の存在【第27回東京国際映画祭】 - シネマトゥデイ
◆http://www.cinematoday.jp/page/N0067605
庵野秀明監督「式日」など実写3作品を自己分析し、さらなる特撮ものに意欲 : 映画ニュース - 映画.com
◆http://eiga.com/news/20141026/6/
【第一回目のトークショーまとめ】
◆「庵野秀明の世界」開幕 エヴァ全作品、庵野作品を一挙上映 トークショーレポート
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この記事へのコメント
名前: ななしさん 2014年10月26日 20:21:23